トントさんと言葉のデッサン

人生で出会ういろいろな事を日常の言葉で描きたいと思っているブログです。

計画、行動、運

ニコラス・ホルト主演の「アウトバーン」(邦題名)という映画を見た。

速度制限なしで有名なドイツの高速道路アウトバーンで、主人公が息つく暇のない逃走劇を演じるというカーアクション。さぞかし、次から次へのアクションが中心かと思いきや、見た後の感想は、爽快感だけではなかった。

内容を、喩えて言うと、

練られた「計画」というパン生地の上に、がむしゃらでその場限りの「行動・アクション」という中身があって、「」というドレッシングがかかっている。その三つの材料の調合具合がなかなか良いハンバーガーとでも言ったらよいか。

 

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ニコラス・ホルトという役者は、私の好きな俳優の一人だが、私から見ると、素直な好青年のイメージだ。冷静沈着で理知的というイメージではない。(単に、今までそういう役の映画を見たことがないからかもしれない。)

そんな彼の主演だから、内容もアクション中心かと思った。しかし、結果が違った。

いかにも理知的な主人公が、観客の期待通り、周到な計画をたて、実行していくパターンや、あるいは計画を天才的な頭脳派が、実行は並外れた肉体派が分担するというパターンではない。

生身の肉体を持つ一人の若者が、若者特有のその場その場での「がむしゃらさ」で襲ってくる危機を潜り抜けるべく突っ走る。

そんな中で、時には運も味方する。ここは、アクション的な見せ場だ。

そして、最後。これは見てのお楽しみ。

 

計画、がむしゃらな行動、そして運

頑張りだけの「がむしゃら行動」だけでは事はならない。

しかし、これがなければ最後まで行けない。

運も含めて、計画、行動。これらは、何か事を行うときに必要となる要素だ。

そして、これらは、その順序で、姿を表す。

まずは計画。その指針の上を突っ走る必死の行動。そして運。

最初の二つは、どちらも自己責任で、失敗すればその段階でアウト。

最後の運だけが天から与えられる。

しかし、それは人事を尽くして、その段階まで行っての話。

人事をつくして天命を待つ。

結果はともかく。(映画の最後も見てのお楽しみだ。)

映画「アウトバーン」で、事を進める際の三つの要素についてあらためて思いを巡らしてみた。