トントさんと言葉のデッサン

人生で出会ういろいろな事を日常の言葉で描きたいと思っているブログです。

人間関係、この面倒だが面白い関係について

人間関係は、
単純ではないですね。
どうしてなのでしょう? いまさらですが、考えてみました。

いきなりですが、相手が人間ではなく、物の場合を想像してみましょう。
通り道に障害物があれば、何とかして、それを押しのけて力づくでどかそうとします。
好きな品物が見つかれば、お金を出して買ったり、家にあるものなら手を伸ばしてこちらから取りにいけばいいわけです。
相手が人間である場合と何が違うでしょう?

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 とりあえず、相手が物の場合は、相手のことではなく、こちら側の意図や都合だけに注目して行動すれば目的を達成できる?

そうですね。

問題に対する最初の「思いつき」は、とりあえず、こんな風に表現できました。
次に、この表現を元にして、展開したり、変換しながら、その「思いつき」の内容をさらに検討していきたいと思います。

ここで、この「思いつき」を少し細かく表現すると、
相手が物である場合には、「その物理的形状や見かけだけに注意を向ければよく、相手の立場からの考えや気持ちなどといった見えない面などは気にかけなくてよい」という点が違い?こんな感じでしょうか?
一方的な働きかけ、というわけですね。

今度は、相手が人間の場合には、どう表現できるか考えてみましょう。
まず、相手が人の場合には、相手が物の場合と同じあり方ではうまくいかない、と言えるでしょう。これは、最初の「思いつき」の中にも既に含まれていた事を取り出しただけです。
物に対するように、自分の感情的な衝動のままに、言葉や直接的な力の行使を単純にぶつけても、うまくいかない。これは経験からもうなずけることです。
そこで、

物と比べて、人が違う点は何か?

という点について、先ほど発想の否定形として表現してみましょう。

すると、人に対する時は、物理的形状や見かけだけに注意を向けるだけでなく、相手の立場からの考えや気持ちなどといった見えない見えない面を気にかける必要がある、ということになるでしょうか。

こう表現すると、あらためて、「でも、それはなぜ?」と疑問が生じます。
なので、あらためて、考えてみます。すると、

人は、物とは違って、認識し、考え、イメージを持って自ら行動を選び、環境を変え、状況を変えることができるから、と言えるでしょうか。
相手によって変えられた環境や状況は、相手だけでなく、こちら側にも関わってきます。

この場合、こちらに関わってくる状況の変化の最初の出発点は、相手が何をどう認識し、何を考えているか、という相手側の認識、考え、イメージです。
だから、相手が人の場合には、相手が何をどう認識し、何を考えているか、に注目することは、こちら側にとっても重要な事です。

物の話に戻れば、道をふさいでいる物や素敵な品物の気持ちを考えることが必要ということです。物の場合には、もちろん、物に意志があって、こちらの動きを認識してそれによって独自の動きをするということはありません。だから、相手に意志・認識などをあるとも考えないし、それを見つけようとも思わないわけです。

ここまでで、物と比べて、とりあえずそれらしく表現できた「人の特徴」をまとめておけば、次のようになるでしょうか。

- 人には、物と違って、認識能力がある。

- 人は、その認識結果を考慮に入れた独自の動きによって、周囲の環境に変化を与えることができる。

- だから、その出発点である相手側の認識、考え、イメージに注目することは大事である。

最後の点が意味するのは、「相手が何を考えようと自分には関係ない」とは言えない、ということです。

人間関係は単純ではないですね。

次回も、その単純でない点について、最初の「思いつき」からの流れで考えて見たいと思います。